dd2030 初年度(2025年3月〜2026年3月)の活動まとめ

dd2030 Slackコミュニティが発足してから1年間に何が起こったかを月ごとに記述する。骨子は quarterly-summary と同じだが、こちらは 個別チャンネルレベルまで掘り下げた詳細版

このページは作成時点では、主に raw/history/ と補助アーカイブ oss_weekly_reporter の週ディレクトリをもとに組み立てている。そのため本文中の出典には oss_weekly_reporter のパスが多く残る。2026-06-30現在、Slackチャットログ本体の正規置き場は digitaldemocracy2030/slack-logs なので、古い記述を再確認・補完する場合は Slackログアーカイブ の手順で月次 canonical を検索する。

このページの限界: 出典の多くは「LLMがチャンネルから生成した週次サマリ」または「当時の補助アーカイブに含まれていた特定チャンネルの生ログ」。oss_weekly_reporter の取得対象に入っていなかったチャンネルや、サマリで言及されなかった議論は欠落している可能性がある。末尾の「含まれていない可能性があるもの」を参照。


2025年3月 — コミュニティ発足

3月時点のアーカイブはまだ ai_reports 形式に整っておらず、3月の細かい動きは raw/history の digest 経由が主。


2025年4月 — 3プロダクト並行開発の開始

主な動き

  • 4/2 週 全体定例が毎週土曜22:00〜23:00に開始。録画を共有して新規参加者がキャッチアップしやすい体制が整備(出典: 2025-04-02_to_2025-04-09/ai_reports/slack_summary_*.md
  • 4/12 初の対面・オンライン混合ハッカソン 1Day Meetup 開催。エンジニア・デザイナー・自治体職員・学生など多彩な参加者
  • 4月中 広聴AI のSNS意見自動集約フローが実験成功(Twitterボットが3往復会話後に深い議論ページへ誘導)
  • 4月下旬 Polimoney の議員収支報告書 → AI解析 → グラフ化のフローが実演。「事前OCR不要」との発見も

この月に立ち上がった種

  • 2_新しいプロジェクトの種 チャンネルが活発化。29件超/週(4/2-4/9)
  • OSS Weekly Reporter 自体がこの月に生まれた: 4/2、kuboon氏の gsheet-slack-logger をベースに、副次的に「週次レポート作成」を分離する形で nishio/oss_weekly_reporter が立ち上がる(出典: 2025-04-02_to_2025-04-09/raw/slack/2_新しいプロジェクトの種.json
    • 当初の用途: Slack ログを月次で保存しつつ、毎週の更新レポートを LLM で作る
    • このアーカイブ自体がこのプロジェクトの産物。dd2030 wiki が依存しているデータ源は dd2030 自身が生んだものという循環構造

コミュニティ

  • AIエージェント「Devin」を使った短期集中開発(vibe coding)が本格化
  • 「政治参加の敷居を下げて、多様な人々が発言・行動できる場を作る」基本理念が確立

2025年5月 — 急拡大、学生・自治体への拡張検討

主な動き

  • 5月上旬 安野氏の参院選出馬検討が話題化 → 新規参加者急増。「ポスター貼りオペレーション支援ツール」の相談も
  • 5/14 週 ウェルカムミーティング開催。新規メンバー向けの活動紹介が好評
  • 5/16 しゃべれるマニフェスト公開。GitHubを直接使わず、AIとの対話から政策変更提案を送れる入口が用意された
  • 5/17 チームみらい選挙ボランティア向けミートアップでいどばたビジョンを活用。ワークショップ形式で276件の課題と346件の解決策が提案された
  • 5/25 [[events/2025-05-25-meetup-2|MEETUP #2]] をアンカンファレンス形式で開催。テーマ募集と参加者チャンネルを用意し、開発・運営メンバーや新規参加者がプロジェクトのアイデアを出し合った
  • Devin への指示の出し方の工夫が日々共有されるカルチャーに

「種」チャンネルの注目案

  • 5/7-14 週: tsuzumik氏が 「広聴AIに6ラウンド累積KJ法を組み合わせる前処理」 を試作(54件のメッセージ)。「フェーズを切って各レンズで見ることで、表面的な対立や分類を超えて、解決すべき葛藤・対立・問題を立体的に見れるのでは」(出典: 2025-05-07_to_2025-05-14/raw/slack/2_新しいプロジェクトの種.json
  • 5月: 2_学生のためのデジタル民主主義 チャンネルが立ち上がり爆発的に動く(5/1週で44件)。「高校公民授業向けモデル授業(50分×3コマ)」の構想、N高への接点模索(出典: 2025-04-30_to_2025-05-07/raw/slack/2_学生のためのデジタル民主主義.json

この月に動いたプロジェクト

  • 大学講義・ワークショップ企画の具体化
  • Polimoney が大口寄付動向の可視化を実装
  • いどばた ビジョン: チームみらい向けβテスト開始

2025年6月 — 自治体導入の具体化、読書会開始

主な動き

  • 6/4 週 広聴AI の自治体導入が具体化。複数自治体から実装計画
  • 6/11 週 広聴AI技術解説スライドが「神資料!」と評判に
  • 6/11〜6/12 広聴AI読書会vol.1 が始まる。Plurality本を1章ずつ読む方針が共有され、第1-2章を読み、スプレッドシートに「印象に残った文章や感想や意見を1チャンクごとにメモ」する形式が告知された(出典: oss_weekly_reporter/data/2025-06-11_to_2025-06-18/raw/slack/7_広聴ai読書会.json
  • 6/21 [[events/2025-06-21-welcome-meet-2|ウェルカムミート#2]] 開催と反省会(「イベント直前告知だけでなく1週間前から準備」「ターゲット設定を明確に」)
  • 港区「MINATOビジョン」改訂で住民意見オンライン収集の事例参照

コミュニティ

  • 自治体から実際のニーズ(「事務作業ラク化?」「エンジニアスキル必要か?」)が寄せられ始める
  • dd2030 公式ロゴ・ブランディングガイドライン策定

2025年7月 — メディア・政治家との接続

主な動き

  • 7/2 週 自治体トライアル導入が複数進行。Docker Desktopライセンス課題、クラスタ数設定など実装相談
  • 7/16 週 [[events/2025-07-18-meetup-3|MEETUP #3]] 準備が白熱(7/18開催、ボードメンバー全員集結)
  • 7/23 週 河野太郎議員の広報担当が参加。年金改革政策への意見募集に 広聴AI を活用する企画が動き出す → 「民間×政治家×広聴AI」コラボへの関心集中

「種」チャンネル

  • 7/23-30 週: チームみらいの議席獲得を題材にした 予測市場プロジェクト の研究記事公開(Shunsuke T 氏)。「Web3」に飽きた層への情報金融の話題として議論が広がる(57件のメッセージ、出典: 2025-07-23_to_2025-07-30/raw/slack/2_新しいプロジェクトの種.json

2025年8月 — Polimoney ブランド化、設計論の深化

主な動き

「種」チャンネルでの設計論

  • 8/13-20 週: 中山心太氏による 「ブロードリスニングは聞き手側中心に設計されているが、発信側の報酬設計が抜けている」 という批判的議論(25件)。手続き的公正(Procedural justice)の ボイス効果 の概念を導入し、「広聴AIのレポート発表プロセスはボイス効果として機能」「いどばた は1,2をシステムで担保するが3以降が運用任せ」と分析(出典: 2025-08-13_to_2025-08-20/raw/slack/2_新しいプロジェクトの種.json)。この設計論は後の コアループ プロセス設計に影響していると思われる

2025年9月 — LGWAN対応、自治体導入の壁

主な動き

  • 9/3 週 Polimoney が定例会議化、インタビュー記事公開準備。お問い合わせフォーム設置やOSS化検討
  • 9/3 週 いどばた 開発で「投票フェーズ」と「対話後のAIまとめ」が永遠のテーマに。「ネガティブな意見を最終的にポジティブに変換する仕組み」の模索
  • 9/10 週 広聴AI LGWAN環境対応の議論本格化。Claude Code を使った Azure デプロイが検討される
  • メンバー数 1338人を突破

2025年10月 — Cartographer 登場、書籍プロジェクト始動

主な動き

  • 10月 ブロードリスニング本 プロジェクト本格始動。台湾事例・Polis活用例の構成検討
  • 10月 Polimoney 「まる見え(政治資金DX)」リリース
  • 10/22 2_開発_cartographer チャンネル新設。広聴AI定例で初めて Cartographer を使った実証 → 「点推定しようとしてしまう問題」などの初期フィードバック(出典: 2025-10-22_to_2025-10-29/raw/slack/2_開発_cartographer.json
  • 10/22 週 「いどばた政策」システム方向性が整理。PDFアップロード → 意見収集 → PR化フロー
  • 10/27 [[events/2025-11-28-welcome-meet-3|ウェルカムミート#3]] 告知。11月28日の開催予定として、参加方法や運営メンバーを知る入口を案内
  • 10/22 週 farbrain(ブレスト支援、「群れていない遠いアイデアを高得点にする」)が立ち上がる
  • 認証機能議論本格化(Auth0 / Azure 移行)

この月に立ち上がった/動いたプロジェクト

  • Cartographer: 思考マッピングツール。テキストクラスタリング → レポート化
  • farbrain: ブレスト支援
  • じぶんレポート: Cartographer を使った参加者プロファイリング実験

2025年11月 — Code for Japan Summit、新ツール多数

主な動き

  • 11/12 週 Code for Japan Summit 2025 登壇に向けた資料準備
  • 11/29 Code for Japan Summit 2025 で、広聴AIブロードリスニングの事例や「インサイトの分類」を外部向けに共有
  • 11/28 [[events/2025-11-28-welcome-meet-3|ウェルカムミート#3]]。新規参加者にDD2030の活動と関わり方を紹介する場として告知
  • 11/12 週 広聴AI アルゴリズム議論が活発化。散布図表示で「ワードクラウド形式でのクリック掘り下げ vs LLMによる可視化」の議論 → 「見た目と分析の本質を分ける」結論
  • 11/12 週 Cartographer のじぶんレポート機能でフィードバックが多発: 「すでに答えてしまった質問にもう一度答えられるのか」「『そういうつもりで言ったんじゃない』を訂正するフェーズが欲しい」(出典: 2025-11-12_to_2025-11-19/raw/slack/2_開発_cartographer.json
  • 11月 バルセロナ Decidim コミュニティから 広聴AI への国際的関心
  • 東京都「未来の東京」戦略の既存分類フレームワークにブロードリスニング結果をあてはめるが「新たな論点が出にくい」と判明
  • いどばた 定例ミーティングを「必要に応じて開催」に切り替え

2025年12月 — 書籍爆速執筆、メディア露出本格化

主な動き

  • 12月 ブロードリスニング本 の執筆が爆速で進行(1日1万字超ペース、AI執筆フル活用)
  • 12月 Polimoney テレビ番組での紹介決定、朝日新聞取材決定
  • 12月 広聴AI React 脆弱性対応のPR連発、Instruction Embedding を使った新文章分類の試み
  • 12月 新ウェブサイトリニューアル完了、CMS導入議論(外部サービス vs 自前)
  • 12月 「熟議民主主義プロセスやってみよう」チャンネル発足
  • 寄付受付の本格検討(Stripe・Syncable・OpenCollective比較)

2026年1月 — 2期目移行、コアループ始動

主な動き

  • 1月 dd2030 が 2期目に移行。ボードメンバー交代
  • 1/9 ぶり会議2026 Polimoney登壇Polimoneyを政治思想ではなく、政治資金データを扱いやすくするシビックテックとして外部のエンジニア向けに紹介
  • 1/10 熟議民主主義プロセス ワークショップ開催。倍速会議ツール・ノートテイキングAIで「対立軸の可視化」「合意点の整理」をリアルタイム実施 → 参加者から「考えが変わった」声
  • 1月 Project Coreloop キックオフ。台湾のオンライン広告詐欺大幅削減事例を参考に、市民熟議による規制・対策を日本で進める方針確定
  • 1月 広聴AI v5.0 へのリファクタリング開始(プラグイン方式・PyPI化)
  • 1月 ブロードリスニング本 仮タイトル確定(インプレスから出版する計画として整理)
  • 台湾・欧米の市民参加型事例を SOP として整理する作業開始

この月に立ち上がったチャンネル

  • 2_コアループ_communication / policy / process / tech / reference_product / オンライン広告詐欺対策_市民熟議会議 の連携チャンネル群

2026年2月 — 熟議の理論武装、ツール選定

主な動き

  • 2月 オードリー・タン氏へのオンラインヒアリング実施
  • 2月 クラウドファンディング(Campfire)準備
  • 2月 熟議ツール選定が活発化。「倍速会議」「Flux」「Polis」「NotebookLM」を比較。OSS と独自実装の境界を整理
  • 2月 ブロードリスニング本 編集大進展。Sensemaker / TTTC(Talk to the City)など過去ツールの解説、「広聴AI ミニマム実装」コラムの掲載検討
  • 2月 熟議の「正統性」「プロセス中立性」担保が重点議論に。テーマオーナーとプロセスオーナーの役割分担、監査役の置き方
  • 2月 新チャンネル 7_dd_熟議に関する哲学_思想部屋 開設 → Polis/TTTC の理論背景、一般意志2.0、ドゥルーズ概念などが議論。外部記事への応答文を note で公開

2026年3月 — 記者会見、書籍校正フィナーレ

主な動き

  • 3/4 週 3/19 記者会見準備白熱。「ストップ詐欺広告」プロジェクトのプレスリリース・案内状内容の詰め、メディア声かけ
  • 3/4 週 ブロードリスニング本 校正段階に。複数執筆者が加筆修正、PDF生成自動化
  • 3/4 週 Polimoney 比較記事・利用者インタビュー記事公開開始。SNS周知開始
  • 3/19 ストップ詐欺広告 記者会見 実施 → TBS・読売新聞・日テレ等が報道
  • 3月 いどばた が大学関係者へのツール体験会を開催。デジタル公共財としての将来可能性が議論される、フォーク開発も進行
  • 県予算配分を可視化するツールの試作
  • Slack ログのアーカイブ・保存方法が改めて議論(プライベート会話を含む中でどう情報を有効活用しつつ参加者の安心感を守るか)

通底するテーマ

  1. ツール開発 → 自治体導入 → 熟議プロセス設計 へと活動が段階的に拡大
  2. AI開発の文化化: Devin → Claude Code → 各種LLM活用 → 書籍執筆まで AI が標準装備に
  3. メディア露出の段階的拡大: コミュニティ内バズ → 専門誌・新聞 → テレビ → 記者会見
  4. 国際連携: 台湾(vTaiwan、オードリー・タン)、バルセロナ(Decidim)、セーシェル
  5. 理論武装: 「ボイス効果」「手続き的公正」「一般意志2.0」「Plurality」「ドゥルーズ」などの概念が運用と接続
  6. メタ循環構造: dd2030 wiki が依存する週次アーカイブ(OSS Weekly Reporter)は、2_新しいプロジェクトの種 チャンネルから初年度 4 月に生まれたプロジェクト

含まれていない可能性があるもの

このまとめの作成時点の基礎資料は主に raw/history/oss_weekly_reporter で、その取得対象チャンネルは時期によって変動している:

  • 取得設定に入っていなかったチャンネル: 各週で raw/slack に取得されているのは 10〜20 チャンネル程度。dd2030 Slack の全公開チャンネルではない。設定追加が遅れた新規チャンネルや、設定から外れた古いチャンネルは欠落している
  • ai_reports/slack.md の章立てから漏れたトピック: raw に取得されていても、週次サマリの章として取り上げられなかった話題は LLM 抽出ベースのこのまとめでは見えない
  • 議事録ベースの議論との突き合わせがまだ: raw/minutes/ の Google Docs 系議事録は今回のまとめではあまり参照していない
  • DM・プライベートチャンネルの議論: アーカイブにそもそも含まれていない

これらを補うには、(a) Slackログアーカイブ の月次 canonical で該当月・該当チャンネルを検索する、(b) oss_weekly_reporterconfig.yaml の git 履歴や各週の raw/slack/ のチャンネル一覧 diff を見て当時の取得範囲を確認する、(c) raw/minutes/ の議事録とクロスチェックする、などの追加作業が必要。

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